カンペール陶器は、フランス・ブルターニュ地方のカンペールという、町中に中世の家並みが残る趣のある町で作られています。町を流れるオデ川沿いには古い焼き物工房が並んで、1690年から職人によって本格的に作られ始めたというカンペール陶器の300年の伝統をうかがうことができます。ヨーロッパ有数のやきものの地としても、その名を馳せています。ただ、いくつかあった工房もあらゆる変遷を経ながらやがて2つの優秀な工房だけとなりました。1968年、グランドメゾンHB社とアンリオ社が合併して、いまのHB・アンリオ社ができました。
 カンペール陶器は、さまざまな改良をかさね、仕上がりのなめらかな質感や整った形を追求してきましたが、今でも、鮮やかな色合いの調合、農婦や雄鶏などのすべての絵柄、釉薬かけまでも一つひとつ丹念に手作業で行われています。ですから、微妙な色の違い、塗りのむらもあります。でも、それも素朴さと温もりを表現する大切な要素となって、描かれた一つ一つの表情に熟練した職人さんたちの息づかいを感じることができるというものです。
 このような歴史と品格、魅力的な絵柄はユニークなフランス陶器として認められています。フォーマル、カジュアルを問わないテーブルウエアとして、また装飾用にもご利用いただけます。
 時の流れと人々の創造・鑑賞によって洗練されてきたカンペール陶器は、きっと、使われる方に味わい深い喜びをはこんでくれるでしょう。
 絵付けは工房の心です。筆致のよしあしが工房の名声を左右します。カンペールでは、すべてのモチーフが、次の二つの方法を用いて手描きで描かれます。すなわち「型紙による型取り」と「一筆描法」です。
 現在、工房には55名の男女の「絵付け師」がいます。
 釉薬の上に絵を描くには手の器用さと正確さが要求され、長い職業訓練を経て初めて習得できるできるものです(簡単な模様を描くまでに、平均二年の修行が必要です)。より複雑な模様を描くには、七年から八年、さらにそれ以上の年期がかかります。初心者は、最初の一ヵ月間、焼き損じのピースにごく簡単な模様を描く練習をします。まず「一筆描法」で描くことに慣れていきます。手を浮かせて花びらを一枚だけ描く、次に三枚ひと組の状態を描く、次は五枚というふうに増やしていき、一輪の完全なデージーの花が描けるまで練習します。
 複雑な模様(人物など)の場合は、初めに型紙で型取りします。トレーシングペーパーにモチーフをデッサンします。デッサンの線上に針で小さな穴をあけます。その型紙を陶器に押し当て、木炭粉を詰めた小さな袋を使って、モチーフの輪郭を陶器に写します。エスキス用の筆でそのモチーフを素早くなぞります。使われる絵の具は、鉄、コバルト、銅、錫、アンチモン、酸化ウラン、マンガンといった金属酸化物をベースにしています。
 「古カンペール」を制作する場合、たとえばアルフレッド・ボーのデザインに基づいて作る場合などは、ある特定の絵師だけが担当します。このようなレベルの高い模様には、完璧な筆遣いだけでなく、際立った芸術的センスが要求されるためです。れるでしょう。
 カンペール陶器は転写や複写の方法を使わず、一つ一つ完全に手描きで絵付けが施され、その作家(画家)のイニシャルが刻まれます。
 また一つ一つに刻まれたHB-HENRIOTのサインは品質、独創性、芸術的価値を保証するものです。なお、このパンフレットに描かれている絵は、芸術性を表現するものであり、実物の作品と多少異なる場合がございます。
HB HENRIOT→会社名
QUIMPER
FRANCE
F436→形
D.FR→絵柄
M B→作家のサイン


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